アイランダーの製作・・・④

引き続き外翼の工作です。
上面に2mm厚バルサ材をプランクします。


プランク材をマスキングテープで仮止めして、裏面から瞬着を浸透しました。


中央翼についてもフラップを追加するため後縁材を分離し、各リブは上面プランクの厚み分(2mm)を切削します。


この写真は右翼になりますが、主桁と後縁材の間にもスパー(縦貫材)が通っているので、元々しっかりした構造のようです。
主桁と縦貫材、リブの間に、主脚を取り付けるヒノキのブロック材と、航空ベニヤのエルロンサーボベッドが固定されています。


主翼切断面には3mm厚のシナベニヤから切り出したリブを追加します。
バルサで作るより重くなってしまいますが、ここは強度優先で。


左右のズレがないよう慎重に位置決めしながらマスキングテープで止め、瞬着を流し込みます。


今度は中央翼と外翼を接合する部分の工作です。


とその前に、写真を撮り損ねてしまいましたが、中央翼の後縁材を新たに追加しました。
これにフラップのヒンジが付くわけなのです。(汗)


左側の外翼の主桁に直径6mmのカーボンロッドを固定し、さらに右側の中央翼の主桁には、外径8mm、内径6mmのカーボンパイプを固定しました。


さらに、後縁材の付近に3mmアルミ棒のダボを取り付けています。


接合するとこんな感じです。


大事な主翼を”切った貼った”するうちに捩れが生じてくるかもしれませんが、飛行してからトリムで調整するとしましょう。


次はいよいよエルロンとフラップの工作に突入していきます。


(Never stop exploring!)

アイランダーの製作・・・③

この飛行機について、ちゃんとした説明がまだでしたね。
実機は、英国のブリテンノーマン社、BN-2アイランダーです。
初飛行は1965年ですからもう60年近く現役で使用されており、たった260hpの双発レシプロエンジンで、パイロットを含む乗員もわずか8~10人。
その名のとおり、英国が統治する島嶼の短い滑走路からでも離着陸が可能な、STOL機のような小型コミューターですね。
操縦席は左右並列な配置なのにパイロットはだいたい1人の時が多く、空いてる副操縦士席にもお客さんを座らせて飛ぶこともあるそうですよ。


キットの方は、2009年頃に台湾から輸入販売された、「SFモデル」のバルサ製ARFです。
主要諸元は、主翼スパン1500mm、胴体長1116mm、実機の翼幅が14.94mですから約10分の1スケールといったところでしょうか。
取説では、3セルKV1200の標準モーター2個が付属ですが、私が手に入れたキットには、なぜか最初からオプション設定のKV1000強化モーターが入っていました。
なので、ちょっとした改造による重量増加も許容範囲ですかね。


さて前置きはこのくらいにして、前回分離した主翼のエルロン部から作っていきます。
Let's turn and burn!


まず、主翼改造用のツールを2つ作りました。
上の木材は、2mm厚の板を挟んでカッターの刃を固定しており、フィルム貼りの主翼上面をバルサプランクするため、リブをプランク材の厚み分(2mm)だけ切削するツールでして、下の木材は、新たに追加する主翼後縁材を切削加工するため、主翼上面と下面の角度にそれぞれ合わせてサンドペーパーを固定しています。
実は「ラジコン技術」誌にシーラスSR22のフラップ追加工作の記事が連載されており、正確に工作するためのツール製作を参考とさせていただきました。
まあしかし私は6年も前に、同じシーラスの機体に「スロッテッドフラップ」を追加工作してブログに掲載していますので、この「ちょい足しレベルアップ術!」は私が見ると今さら感が漂ってしまいますけどね。



設計図を引いたとおり、オリジナルの後縁材は切りとってしまい、リブの上面を2mm削りました。


新たに追加する後縁をバルサ材から切削して作ります。


概ね図面どおりの正確な角度の後縁部材ができ上がりました。


新造した後縁部材を接着し、中間スパー材には軽量化のために肉抜きを施しました。
上面をバルサプランクすれば応力外皮構造(セミモノコック)となり、骨組み強度を下げて軽量化しても問題ないでしょう。


次はバルサプランクとエルロンサーボの搭載です。
(See you back on deck.)

アイランダーの製作・・・②

簡単ですけれど、頭の中のブループリントから図面を起こしてみました。
オリジナルの後縁材(スパー)を利用してエルロンとフラップを作り込む構想です。

そして、主翼のスパン約60%(7番リブ)の部分で切り離してしまい、左右それぞれカーボンロッドのカンザシを通して接合式とします。
これは、所有している大型グライダー「マサラ」の主翼分割構造からヒントを得ていて、機体の保管や持ち運びが容易になり、現地での組み立ても簡単になる訳です。

それでは、思い切って主翼の切断からいってみますか。
マスキングテープを貼って、分割ラインを確認します。

主桁の部材が固いヒノキなので苦労しましたが、なんとか綺麗に切断できました。
はい、これでもう後戻りはできません。

ここからさらに後縁材を切り出し、エルロンとフラップを追加工作していきます。
このキットは1機しかないので、当然、失敗したらそれまでですね。


「to be continued.」